メタバースとは?メタバース関連用語集

知識の広場

最近メタバースという言葉は様々な場面で出てくるようになりました。しかしまだ世の中には浸透していない概念で、正確な定義がなく曖昧な言葉も多く存在します。そこで今回の記事ではなるべく難しい用語を使わずに、メタバースについて解説していきたいと思います。

メタバースとは?そもそも仮想空間とは?

よくメタバースは「3次元の仮想空間」などと説明されます。正しいですが分かりにくいかもしれません。まず「仮想空間」とはなんでしょうか?分かりやすくいうと、「機械の中に作られた世界」と言えます。全てのゲームは「仮想空間」です。DSやWii、スマホで様々なゲームがあると思います。そのゲームの中の世界は全て仮想空間と言っていいでしょう。私たちが動いているこの現実以外の世界は仮想空間と言えます。

それではメタバースの概念である「3次元の仮想空間」とはなんでしょうか。分かりやすくいうと「全方向にウロウロできる世界」です。なんかアホっぽいですね笑笑 2次元と3次元の違いをゲームで例えてみましょう。2次元はスマブラやスーパーマリオブラザーズのようなゲームです。

この二つのゲームは上下左右には移動できますが、奥や手前に進むことはできません。これを2次元と言います。

3次元のゲームではどうでしょう。例としては下記画像のフォートナイトやあつまれどうぶつの森が挙げられます。

このゲームでは現実と同じように全ての方向に動くことができます。これを3次元と表現します。よってフォートナイトやあつまれどうぶつの森はメタバースということができます。

仮想空間と仮想現実

先ほどメタバースは3次元の仮想空間であると述べましたが、人によっては仮想現実と表すことも多いです。メタバースは正確な定義がないため様々な説明があり混乱すると思いますが結論、「仮想空間も仮想現実もどちらも正しいが全く同じ意味ではない」です。

仮想現実とは「仮想空間をより現実に近づけた世界」のことです。もっと分かりやすくいうと「現実と錯覚しそうな世界」のことです。例としてはVRゴーグルを使ったゲームや会議システムが挙げられます。

上記画像のVRゴーグルを使うとより現実であるかのような体験ができます。最近ではVRゴーグルを付けて行うVR会議というものも出てきています。上記右画像のhorizon Workroomsがそうで画像では分かりにくいですが写っているアバターの動きはVRゴーグルをかぶっている人の動きと連動しています。

このように仮想空間に変わりはないが技術の進歩で、より現実に近い仮想空間である「仮想現実」が実現されています。逆に言えば仮想現実の開発が進歩したからこそメタバースという言葉が流行ってきたとも言えます。

ブロックチェーンとは

これから先さらに技術が進歩すればVRゴーグルも1人1台持つことが当たり前になる可能性があります。そして、ゲームや会議だけではなく、普段の生活のほとんどをメタバース上で過ごすことになる時代が来るかもしれません。そうすると、メタバース上で使える通貨が出てきたり、メタバースでモノの交換(想像つきやすいのはアバターとかアバターの衣装)が発生するようになります。このように価値のやり取りが出てくる場合、セキュリティを確保することが一番の問題になります。それを現実世界ではなく仮想空間上に実装するとなると難易度は果てしなく上がります。そのため現状のセキュリティでは太刀打ちできません。そこで注目されているのがブロックチェーンという技術です。

今回はブロックチェーンを技術者以外の方に向けて紹介します。理解してもらうためには今の一般的な技術との違いをなんとなくで理解するのがいいと思います。現在のwebページ(この記事など)はどこかの企業が持っているでっかい機械(サーバー)の中に入っています。それを私たちが検索してアクセスしているということになります。このように今までの技術では情報の拠点となるような大きい機械を必要とします。この仕組みのデメリットはこの拠点がハッキングされた場合、全てのデータが流出したり書き換えられたりしてしまうところです。

ブロックチェーンとはこのような拠点のような機械を必要としない技術のことです。したがって先ほどのような拠点をハッキングされ全てのデータが流出するというリスクは小さくなります。

細かい仕組みについては技術者向けの記事で紹介します。

NFTとは

NFTは動画や画像、音楽などの所有者を証明するものです。例えば、NFT付きの1万円の画像があったとします。もしこれをスクリーンショットしたり、画面を直接カメラで撮ったりして売りに出したら1万円で売れるでしょうか。結論、売れません。なぜならNFTが付かないからです。NFTはブロックチェーンで作られていてコピーや改ざんすることはできません。そのためNFTが広まれば偽物のデジタルコンテンツを買わされてしまうことは無くなります。

ただし、偽物が流通しないわけではありません。先ほどの例のようにスクリーンショットを撮ったり、音楽を流して直接録音したりすれば本物に近いものは作ることができてしまいます。このNFTはあくまでも本物かどうかを証明するものだということです。

DAOとは

DAOとは偉い人がいない組織のことです。これは技術が発展したからこそ成し遂げられた組織です。例えば偉い人がいなくて平等だと宣言した会社があったとします。ただ、実際には会社を作った社長がいたり、公言されてないけど元々仲のいい人たちで作った組織だとしたら平等は保たれているでしょうか。社長や身内ノリによってルールが変えられるなど組織を完全に平等にすることは人間の感情が絡むため不可能に近いものでした。

しかしDAOではブロックチェーンの中で組織のルールが決められています。そのため組織の方針や意思決定が不平等になることがなくなります。騙されることがなくなり、資金調達や仲間づくりに応用されることが期待されています。